不動産査定と相場観
九月。長月ですか。
旧暦の9月は新暦だと9月下旬から11月初旬頃にあたるそうで、
この頃になると夜が長くなり月が出ているのも長くなるので
「夜長月(よながつき)」とも呼ばれるそうです。
不動産事業部 米須です。
不動産屋として、良くある問合せのお電話で、
「○○に50坪の土地があるんだけど、いくらですか??」
とか、
「○○に築40年の中古戸建なんだけど、どれくらいで売れますか?」
といった査定に関わるお電話です。
私は、「まず現場を確認させてください」とお答えしますが、
中には、「簡単に、大体でいいから教えてください」
という、お客様もいらっしゃいます。
電話口で土地や、建物の状況を確認せず、根拠を示さずに、
「坪30万円です」といった回答は、
宅建業者が依頼者に売買価格や評価額について意見を述べる時は根拠を明らかにする
※宅建業法34条の2第1項2号,2項
という、
きまりがあります。
ですので、重要な売買価格査定について、安易にはお答えできませんし、
そのような助言があるとしたら、査定価格は極めて信憑性の低い数字で、
参考にならないどころか、非常に大きな不利益を被る可能性があります。
では、
査定とはどのようにおこなわれるのか?
① 現地の確認
・土地の形状や接道の確認
・勾配(傾斜)やインフラの確認
・周辺環境の確認
・土地の過去の聞き取り確認
② 登記や書類上の確認
・地目(畑・宅地など)の確認
・都市計画の確認
・周辺相場(実勢価格など)の確認
③ 所有者の確認
・抵当権の有無
・売却等の理由
・土地の歴史
・・・ などなど。
最低限上記の内容を確認し、
対象の土地の価格査定を行います。
たとえば、傾斜が大きく斜めの土地は、一般的に見て工事に多額の費用がかかることは想像できますので査定価格は下がります。
逆に平坦で隣との境界線もきれいにブロック塀で仕切られている状態であれば需要は高まると思います。
土地に面している道路も、一般的に家が建築できる道路か調べることは重要ですが、
以前、どのような建築物があったか、
現在、上物があれば、解体は誰が行うのか(売主か買主か)で、当然、査定価格は上下します。
ほかにも、様々な要素がありますので、しっかり調べて、わかりやすくをモットーにご説明を心がけています。
もし、土地を査定して、実際の売却価格をお知りになりたいとき、
電話口で、「この辺の相場は、坪○○万円ぐらいですが、当社では○○万円で売却します」といった、現地を見ないで話す営業マンにはお気をつけください。
査定は納得のいく説明があって成り立つものです。
ですが、あくまでも、査定は相場観から○○万円~○○万円程度など、
統計やマーケティング、物件の状況に基づいた数字だと言うことです。
弊社、株式会社スイッチでは上記の内容を含め、
納得、わかりやすくをモットーに取り組んで参りますので御用命くださいますようよろしくお願いいたします。